株式会社 安沢モータース
代表取締役社長
安澤 拓史

続けることの大変さと大切さを知る男。

学生時代にブレイクダンスで名を馳せたこともある。自由な生き方も選択できたなかで、祖父の代から続いた家業を継ぐ運命を受け入れた安澤拓史。業界の内外で多くのことを学び、覚悟を決めて自分を育ててくれた家業に戻ってきた。祖父から父へと受け継がれたものは、続けることの大変さと大切さだ。そして、度はそれを未来へと引き継ぐ当事者になるべく、3代目の代表取締役社長に就任した。繊細で周りに気を配り、多くの友達に囲まれていた少年が、そのまま大人になって、今は多くのお客さまの心をつかもうとしている。そんな安澤の魅力に迫ってみた。

友達も多く優等生だった学生時代。

小さい頃から周りに気を使いすぎるほど気配りするタイプでいつも友達に囲まれていたという安澤拓史。

「良くも悪くも八方美人。まあ、いわゆる関西のお調子者でした。」

中学に入ると、当時流行っていた「スラムダンク」の影響を受け、バスケットボール部に入部。一年生の時にいきなり試合に出て、スリーポイントシュートを決めた。

「きっとまぐれです。その後はレギュラーになれないまま3年間が終わりましたしね(笑)。でも練習は本当に辛くて、よく耐えたなと思います。あと、この時に上下関係をしっかり学ばせてもらいました。」

中学の時は、特に勉強をしなくても授業の内容が分かり、友人に勉強を教えていたという。高校の時には学級委員長になって、人をまとめる楽しさを実感。大学に入ってからもサークルには所属せず、自分たちの友達の輪を大切にし、幹事になって飲み会などを積極的に開催した。

「思い返すと、仕事をするまではずっと友達に囲まれ人付き合いの良い人間だったと思います。」

大学では理工学部で物理化学学科を専攻。卒業研究の論文発表では、ごくわずかの人にしかもらえないプレゼン賞を獲得した。

「泊まりがけで研究を行ったり、プレゼンの資料作成や練習を繰り返し、思いを持って臨んだ発表会で賞をもらえたことで、自分に誇れるものができました。」

一時は大学院への進学も考えた事があるという安澤に、経営者に必要な、学ぶこと、知ることが好きな側面を垣間見た。

大切なことをたくさん教えてくれたブレイクダンス。ちょっとした有名人にもなれました!

高校時代は御多分に洩れず、楽しいことに夢中になった。麻雀を覚え、学校帰りに卓を囲む毎日。バンドやブレイクダンスを始めたのも高校の時だった。ブレイクダンスは大学に入ってからもやり続け、ストリートで夜中まで練習する日々を過ごした。

「大会やイベントにもたくさん出ていました。その当時はちょっとした有名人だったと思いますよ。」

単純にダンスを踊る事も楽しかったが、それ以上に、イベントなどを主催したり、自分を中心に人が集まってくることへの喜びも大きかった。

「ダンスを通じて色々な人と出会うことができ、色々な場所に行くことができました。それまでの自分が、いかに狭い社会で生きてきたか、痛感させられましたね。」

自分より上手い人に対して敗北感を感じたり、自分の未熟さや経験の少なさを感じたのも、ダンスが初めてだった。

「年齢、性別がバラバラのチームやグループをまとめていくことの喜びや大変さを学んだのもダンスを通じてでした。その時の経験が、今でもとても役立っています。」

祖父の代から続く会社を引き継ぐ重み。業界の外で貪欲に学んだサラリーマン時代。

楽しかった大学生活も終わりに近づいた頃、祖父の代から続く自動車整備工場をいずれ自分が引き継いでいくんだという思いが芽生え始めていた。

「大学院に進もうか悩んだ時期もありましたが家業を継ぐためには、少しでも早く実社会で勉強する方が大切だと思い、親のコネを使うことなく異業種の会社を選び就職しました。今思えば、そこはいわゆるブラック企業でしたが、会社の仕組みや物の売り方、営業ノウハウなど、多くを学ばせてもらいました。」

その後、家業にも活かせるようにと保険会社に入社。保険の代理店業務を行うための知識と経験を積んだ。そして、満を持して安沢モータースに入社した。

「当初は自分が経験した保険代理業に力を入れ、手数料収入を増やしていましたが、徐々に販売や整備といった本業の方に自分の注力をシフトしていきました。今では、営業から接客、保険事務、経理、総務まで、中小企業ならではの“何でもあり”という状況で、着実にできることを増やしています。」

創業70周年を迎える2016年に、代表取締役社長に就任。

「尼崎で知らない人はいないほどの企業に成長させたい。」

安澤の野望は膨らんだ。

細やかな気配り、小さな努力の積み重ねが、やがては大きなビジネスを創る。

「継続は力なり」安澤の座右の銘である。

「何事も続けていることに意味があり、小さなことでもコツコツ努力を続けていれば、どんどん自分の力に変えていけると思っています。」

自社に入ってからは、お客さまの要望にすべて応えていくつもりで、常に満足度の高い仕事を追求してきた。専門用語が多い作業内容などは、女性や車に詳しくない人にもわかるよう噛み砕いた表現で説明する工夫もしてきた。お名前で呼ぶこと、話すトーン、仕草にしてもそのお客さまにあった接客をしてきた。また、仕事をしている間は、常に人から見られていると意識しながら行動をしてきた。

「些細なことですが、入社して以来、朝は誰よりも早く来て事務所の掃除を行っています。常にお客さまへの感謝の気持ちを忘れず、気持ちよくお取り引きをしてもらえるために。」

傍から見れば、ごく当たり前の小さなことかも知れないが、それを継続することで、やがて大きな流れが生まれる。そんな3代目の思いが、ひしひしと伝わってきた。

text by Hayashi“rice”Tomoaki


株式会社 安沢モータース
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同業他社がひしめく尼崎で、創業70年の信頼と実績はダテじゃない。整備工場としての職人的なこだわりと、時代に合わせた販売方法やサービスをミックスさせ、きめの細かい対応で女性客も急増中だ。納得の見積もりと整備をリアルに見られる安心の立ち会い車検。要望に応じた中古車を探し求め自社整備工場で点検整備して納車する中古車販売。新車の販売も、ほとんどの国産メーカーに対応し、ディーラーよりお得に購入できる場合もあるとか。車を購入する予定がある方は、相見積もりだけでもお願いしてみてはいかがでしょう。

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